Gallery/展示室

 部屋に入ると、途端にムッとする程の黴臭さが立ち篭めてきた。ここは特に手入れを怠っているようだ。 私は手にした蝋燭を頼りに暗がりを分け入った。闇の中、靴の音が響く。ここはかなり広い部屋のようである。蝋燭の灯を翳すとそこに巨大な人影が浮かんだ。一瞬身を固くするが、良く見るとそれは中世の甲冑であった。目が慣れてきて徐々に部屋が見渡せるようになると、部屋のそこかしこに甲冑や武具、彫刻や絵画など、美術・工芸品が飾られているのがわかった。この部屋はどうやらこの屋敷の展示室のようである。
 奥に進むと更に部屋があるのがわかった。私は展示品の間を抜け、奥の部屋へと入っていった。そこは手前の部屋よりも綺麗に掃除がしてあり、展示品もきちんと整理されている。ここは主が特に気に入った品々を収蔵するスペースなのだと私は想像した。ここには絵画の類が多く、そこに描かれるのは奇妙で、薄気味が悪く、そして淫靡な光景だった。
 それらに描かれるのは、どれも若く美しい少女と、とてもグロテスクで邪悪な生き物達である。少女達は例外なく、その怪物達に陵辱されており、羞恥と恍惚の入り交じった感情をその顔に浮かべ、怪物達はその奇態な四肢や触手で穢れ無き少女達の柔肌を嬲り尽くす事に淫猥で満足気な表情を浮かべている。
 なんと悪趣味な絵画だろうか。しかし反面、私はそれらの絵にか惹かれるものを感じてしまっていた。美しい少女の肌と醜悪な怪物のコントラストは私の中に嫌悪よりも劣情を喚起させた。知らず知らずのうちにそれらに見入っていたのだった。

[展示室を出る]

主の描いた絵

[No.8]
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600*833
[近付いて見る]
[No.7]
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600*800
[近付いて見る ]
[No.6]
tentacle06.jpg
450*600
[近付いて見る]
[No.5]
tentacle05.jpg
600*450
[近付いて見る ]
[No.4]
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450*600
[近付いて見る]
[No.3]
tentacle03.jpg
450*600
[近付いて見る ]
[No.2]
tentacle02.jpg
600*450
[近付いて見る]
[No.1]
tentacle01.jpg
600*450
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寄贈された絵

[れいん坊様より寄贈]
sg6shino.jpg
450*600
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[彩色:小夜様/原画:Shinogi]
t09.jpg
450*600
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[kaya様より寄贈]
tentacle_1a.jpg
600*450
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[展示室を出る]
Copyright 2001-2005 :Shinogi/A-suke